サーモクラインを甘くみてはならん!タイ・シミラン諸島

志乃です。

今日は恐るべしサーモクライン。サーモクラインを甘くみてはいけない!のお話です。

シミラン諸島にダイビングに行った時、恐ろしいほどのサーモクラインを経験しました。

それまで、「サーモクライン」=急に水が冷たくなって、なんか水がゆらゆらしているもの。

というぐらいにしか思っていませんでした。

が、

あれだけ凄いのものにのみ込まれてしまったら、ロスト(専門用語覚えました^^)してもおかしくないです!!!




サーモクラインとは


「サーモクライン」で調べてみると、

「水温が大きく違う水がまじりあってできている層のこと。」となっています。

ダイビング中、暖かった水が急に冷たくなって、「冷た!!!」という経験ありますよね?

そして、なんか水がゆらゆらしている。

それが、サーモクライン。

と私は思っていましたし、サーモクラインが恐ろしいものだなんて知りもしませんでした。

迫りくるサーモクライン


恐ろしいサーモクラインにのみ込まれる前日も、ガイドさんが遠くを指さし、ボードに「サーモクラインが迫っています」

また遠くを指さし

「サーモクラインから逃げます」と。

でも、その時は

「サーモクラインから逃げる??」

「水が冷たくて寒くなるから逃げるのかな??」

とぐらいにしか思っていませんでした。

しばらく泳いでいると、冷たい水が押し寄せて「お~サーモクライン・・」「冷たい・・」という感じ。

エキジットした後、ガイドさんが、

「かなりすごいサーモクラインでした。」

「ふと、魚たちがぐわ~っと上がっていったので、??と思ってみたら、サーモクラインが押し寄せてきてましてねぇ。」

「逃げても逃げてもどんどんおしよせてきましたからねぇ。」

「結構逃げたんですけどね。」

「あんな上まで逃げたのに、あそこまで押し寄せてくるのは珍しいです。」と、サーモクラインを熱烈に語っていました。

でも、特に何があったわけでもないので、「あ~そうなんだぁ」でおわり、ガイドさんが熱烈に語った理由を翌日知ることになりました。

 

嵐のまえぶれ


エントリーして綺麗な海を堪能。

その後に起こることなんて知りもしません。

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シミラン諸島は、魚影が濃く、ソフトコーラルも豊富で飽きることのない海です。

ホント綺麗な海です。

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どこを見ても何かしらの大群。

大群、大群で、どこをどう撮ればいいのかわからないほどです。

でも、あまりにいすぎて、ちょっと大群にはあきあきしてきてしまい、ハナビラクマノミのベストショットチャレンジにシフト。

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「この場所で!!!ハナビラクマノミをじっくり撮ろう。」

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じっくり!!と思いながらも、いやいや・・・

ハナビラさんも、そうそう簡単には撮らせてはくれません。。。( ;∀;)

 

へばりつきながらねばっていると、急に大きなお魚がビューン!!!

ハナビラさんにへばりついてる私も岩の一部という認識?!

急に大きなお魚が私の頭上を横切っていくのでびっくり!!\(◎o◎)/!です。

ふと視界を開くと。。。

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「そりゃ大きいわ!」

「ロウニンアジだわぁ~~!」

「お~群れてる~」

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「次は、キツネフエフキの群れ!!!」

「いやいや!すごい!!」

「私のすぐ横をとお~っていくよ~!」

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ロウニンアジや、ギンガメアジやら、キツネフエフキが一筋の大群になってどんどん通り過ぎていきます。

そして、ひと通りの大群が過ぎ。。

「わ~すごかったぁ~(*´▽`*)」

と余韻もつかの間、一瞬にして視界ゼロ。

でも、この大群が押し寄せたことが、恐ろしき海の前兆だったんです。

 

恐るべし!グリーンモンスター


タイのシミラン諸島のあたりでは、視界を奪うほどのサーモクラインのことを「グリーンモンスター」と呼んでいるそうです。

私たちのグループはそのグリーンモンスターに遭遇。

遭遇というよりも、のみ込まれたというほうが正解です!

私の横を、魚の大群が押し寄せて通り過ぎて行ったのは、きっとこのグリーンモンスター、サーモクラインから逃げていたのではないでしょうか。

前日のガイドさんは海の中の変化を魚で感じ取って、サーモクラインから逃げていましたしね。

それにしても、サーモクラインが押し寄せてくるスピードもものすごいです。

アッという間に、一瞬にして視界ゼロに包みこまれてしまいました。

 

 

幸い、私はダイビングを始めた頃、よく伊豆の春の濁りの緑の海の中を潜っていたので、視界がゼロでも怖さは感じませんでした。

でも、抜けている海ばかりを潜っている人にしてみたら、パニックを起こしてもおかしくない状況だと思います。

こんな時はライト!!!

ライトをつけて、ガイドさんに自分を探してもらう!!

視界のない海で潜り続けた知恵です。(^o^)/

私がライトを持っている理由は、こっちのために持っているようなものです。

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この写真でわかってもらえるかな?

写真の斜め右下の視界のない海。

グリーンモンスターから抜け出したところで、くっきりと2層に分かれている海の色を撮ってみました。

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これも、下半分視界がないんですが。。。

グリーンモンスターから抜けた後は、また綺麗なシミランの海です。

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抜けたというよりも、ちょっと深度を上げればクリアな海だったんです。

 

ガイドさんにもよる?!


グリーンモンスターから抜けた後は、浅瀬でのんびり海を満喫。

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グリーンモンスターにのみ込まれてから、ガイドさんへの不信感ありあり。

自分でミナミハコフグの幼魚を見つけました。

写真を撮るのは難しですね。。。なかなか撮らせてはもらえません。

130本潜っているけれども、ミナミハコフグの幼魚を見たのは3回目?4回目?

そんな程度しか見られていない貴重ものです。

それにしても、ガイドさんによってこんなにも違うものなのか!と知ったダイビングです。

思いおこしてみれば、前日のガイドさんは「自由に好きなだけ撮っていていいですよ^^」と見守り型のダイビング中、”カン!カン!”とタンクをたたく音。

「自由に好きなだけ撮っていていいはずなのになんで呼ぶの?」

「なんか大物が出た?!」と期待してしまったけれど、

「サーモクラインから逃げます!!!」ということでした。

でも、この日は、サーモクライン、それもグリーンモンスターと呼ばれるほどのサーモクラインにのみ込まれるダイビング。

う~~ん。。。。いかがなものでしょう????

貴重な体験をさせていただけましたが。。。。

ちょっと水深を上げれば、クリアな海だったみたいですが。。。。

これを、ガイドさんの上手い、下手というものなのでしょうか。

というお話でした。【おわり】